全国を巡っている京都の知人作家が、めずらしく地元京都で個展を開くそうなので、冷やかしがてらの1day京都。
ついでに京都国立近代美術館で開催中の【皇室の名品展】や、京のおばんざいも味わいましょう!
諸事情により前後は車泊です。
- 日程; 2014/01/11(土) 前後車泊
上賀茂神社
前夜は大津のSAで車泊。日が出る頃、京都の街中を抜け北東の上賀茂神社へ。
まだ、人気の無い朝の神社は清凛としている。
上賀茂神社は、正式には賀茂別雷神社。鴨川の少し下流に在る下鴨神社とは奈良時代まではひとつの社で、神話の時代から登場する賀茂氏の氏神を祀る社。毎年五月、下鴨から上賀茂への雅な行列を模した葵祭(正式には賀茂祭)で有名だ。
賀茂と鴨の漢字の違いに意味は、特に無いらしい、自分の地元【房総・鴨川】も昔は【賀茂郷】だったと云うし_
開放的に広い参道を進み、二ノ鳥居をくぐると目につく白砂山がふたつ。立砂(たてずな)と言い、上賀茂神社独特の習わし。
上賀茂神社が長岡京の鬼門(北東)にあたるため、方除(ほうよけ)にために設けられたとか、神が降り立った山(神山)を模したとも伝わり、砂山の頂きには松葉が添えられている。
細殿に向かって左の立砂が陽で右が陰と陰陽思想が盛り込まれ、左の頂には3本(陽数)の松葉、右が2本(陰数)の松葉が刺さっている。
神社とはあまり関係なさそうな漬物樽がきれいに奉納されている。日本では数の少ない乳酸発酵食品のすぐき漬だ。すぐきな(酸茎菜)は、この境内が栽培発祥だそうだ。
下鴨神社同様、ここも水の地だ。境内には幾つもの橋が架かり、手水の水もご祭神の賀茂別雷大神が降臨した神山のくぐり水を汲み上げているそうだ。上賀茂御手洗、最近では神山湧水として有名になった湧き水だ。もっとも、今は間にゴルフ場ができてしまっているのだが。
おそらく昔は、二本の川(現:鴨川と高野川)の合流点に出来た広大な州が賀茂の社だったと想像できる。雷は、火と水(雨)を産み出す。平安時代に日本の陰陽道の宗家となり、陰陽師;安倍晴明の師匠と伝わる賀茂忠行は、もちろん賀茂一族の出だ。
今年の干支は馬なので、神馬にお会いしたかったのだが、朝が早すぎたか、お留守です。
まるき製パン所
ついでに、朝から働く観光ボランティアについて回り、五重塔の説明をレクチャー。
皇室の名品
今回の目的のひとつ、京都国立近代美術館での【皇室の名品】を観る。 仮面を取った蘭陵王、七宝や螺鈿の超絶技法の工芸品は、あきれるほど細密で、ため息がでるほど美しい。明治~昭和初期に作成れたそれらの超絶技の多くは、現在の匠達には再現できないと言う。
ぶらぶら
昼食は、知人の友人が居る【京うどん おかきた】の親子なんばを目指すも、有名店すぎて行列が出来ている。諦めて、さまよい歩き、たどり着いたのが【あるぺんローズ】という不思議なお店。ベーカリーでありながら喫茶店、メニューを見れば麺類や丼物まである定食屋。頭の中が『うどん』だったので、カレー湯葉卵とじうどんを賞味する。
八坂にたどり着く。この辺はけっこうな人手だ。外人さんがレンタル着物で歩いている姿を横目に、知人が個展を開催しているギャラリーへ向う。
ギャラリーを観た後は、着物の半襟縫い付けい用の針を、アプローチが素敵な三條本家 みすや針で買い求めたり、老舗の喫茶店でレトロを懐かしむ。
先斗町おばんざい
京おばんざいを味わうために、提灯が灯った先斗町へ。二人とも下戸なので、あまり酒場ぽくないお店_ 茶香房 長竹さんへ。お茶を使った甘味処として京都で一二を争うお店なのだが、実はお茶を活かしたおばんざいも美味しい。
天山の湯
朝から1月の京都をうろついていたので、すっかり冷えてしまった。帰路につく前に温まろう。京都にも日帰り天然温泉が在る。京都の街を横断し、嵯峨野の天山の湯へ。
確かに温泉の湯だが、施設的にはスーパー銭湯。週末なので混んでいたが、身体はポカポカになった。
おみやげ
その日の内に静岡まで走り、早朝には自宅に戻った。
お土産として京都の普通のスーパーで購入した【ぼてじゅう総本家 お好み焼きキット】が、とてもウマウマでビックリ!
はいはい、京都もすっかり日帰りエリアです。